今回は、山口県周南市で始まった「終活情報登録制度」について、より詳しく解説していきます。
なぜ「終活」が注目されているの?
「終活」という言葉は、近年よく耳にするようになりました。
- 高齢化社会の到来: 日本は高齢化が進み、いつ何が起こるかわからない時代になりました。
- 突然の病気や事故: 意識不明になったり、災害に遭ったりした時、家族は本人の意思を尊重しながら適切な対応を取ることが難しくなることがあります。
- 認知症: 判断能力が低下し、自分の意思を伝えることが困難になる可能性も。
こうした状況を踏まえ、自分自身の将来について考え、必要な準備をしておくことが重要視されています。
周南市の終活情報登録制度とは?
周南市の終活情報登録制度は、まさに「もしもの時」に備えるための制度です。
- 病気や事故などで意思表示ができなくなった時
- お亡くなりになった時
このような状況で、警察署、消防署、医療機関などから照会があった場合、事前に登録された情報に基づいて、本人に代わって市が開示する制度です。
どんな情報が登録できるの?
登録できる情報は、以下の通りです。
- 緊急連絡先: 家族や信頼できる友人など、緊急時に連絡してほしい人の情報
- 医療情報: かかりつけ医、アレルギー、希望する治療法など
- 財産情報: 遺言書、預金口座など
- 葬儀に関する希望: 葬儀の形式、お墓など
なぜこの制度が必要なの?
この制度を利用することで、以下のメリットが得られます。
- 家族の負担軽減: 家族が戸惑うことなく、本人の意思に基づいた対応ができる
- 医療の円滑化: 緊急時に、適切な医療が受けられる
- 財産に関するトラブル防止: 遺言書などを事前に登録することで、相続トラブルを防ぐことができる
- 心の安心: 自分自身の将来について考え、準備することで、心の平穏を得ることができる
具体的な事例
例えば、病気で意識不明になり、病院に搬送されたとします。もし、事前に終活情報登録制度を利用して、希望する治療法や連絡先を登録しておけば、家族は慌てずに医師に伝えることができます。
エンディングノートとの連携
周南市では、この制度と合わせて「周南市版エンディングノート」も用意されています。エンディングノートに自分の思いを書き留め、登録制度でその保管場所を登録することで、より詳細な情報を家族に伝えることができます。
制度の利用方法
周南市役所に申請することで、誰でも利用できます。
まとめ
終活情報登録制度は、決して暗い話ではなく、自分自身と家族の未来のために、今できる大切な準備です。
「まだ早い」と思う方もいるかもしれませんが、いつ何が起こるかわかりません。
山口県周南市だけでなく、多くの自治体で、終活情報登録制度が導入されています。ご自身の居住地でも、同様の制度があるか、市区町村のホームページなどでご確認ください。
制度の内容は自治体によって異なるため、詳細については各市区町村にお問い合わせいただくことをおすすめします。
行政書士へのご相談も可能です
終活情報登録制度について、ご不明な点があれば、お気軽に当事務所にご相談ください。
遺言作成、相続手続きなど、相続に関することなら何でもご相談ください。
【周南市役所HP】
周南市の終活情報登録制度の詳細については、周南市役所のホームページをご確認ください。
コメント